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開発

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2006-08-03

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 用のカスタム アプリケーションや拡張機能の開発に使用することができる機能について説明します。Exchange 2007 の開発機能の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 Software Development Kit に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange 2007 の開発テクノロジ

Exchange 2007 には、以下の新しい開発テクノロジが含まれています。

  • Exchange Web サービス
  • Exchange .NET Framework 拡張機能
  • トランスポート エージェント
  • Exchange Management Shell

Exchange 2007 の新しい開発テクノロジの詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange Web サービス

Exchange 2007 には、開発者が標準の HTTP を使用して Exchange のメールボックスおよびコンテンツとのやり取りを行えるようにする、Web サービスの新しいセットが含まれています。Exchange Web サービスは、認証されたユーザーのメールボックスとメールボックスの中にあるアイテムへのアクセスを提供します。メール メッセージへのアクセス、会議出席依頼の処理、アドレス帳でのユーザーの検索、および他のユーザーの空き時間の確認を、アプリケーションではリモートから行うことができます。

Exchange Web サービスを使用すると、社内の開発者やシステム インテグレータは Exchange の操作性を高めるアプリケーションを作成でき、システム統合のカスタム ソリューションの開発が促進されます。

現在 WebDAV、Collaboration Data Objects for Exchange 2000 Server (CDOEX)、および Exchange OLE DB (ExOLEDB) provider を使用している Microsoft Exchange Server 2003 開発者にとって、Exchange Web サービスは堅牢性が高く、使いやすく、Exchange 固有のアイテムの種類を処理しやすい機能です。

Exchange Web サービスには、以下の Web サービスが含まれています。

  • 自動検出   メールボックス サーバーに接続するクライアント アプリケーションのセットアップ用の構成情報を提供します。
  • 可用性   ユーザーのメールボックスに関する空き時間情報データを提供します。空き時間情報データは、会議の時間帯候補の確認にも使用され、クライアントの Out of Office (OOF) 管理機能を提供します。
  • Messaging Records Management    管理された電子メール フォルダをメールボックス ユーザーに割り当てることができます。
  • 通知   メールボックスに関連付けられたイベントをクライアント アプリケーションに通知します。サブスクリプション モデルはプッシュ ベースとプル ベースのどちらにすることもできます。
  • 同期   ユーザーのフォルダとアイテムの一方向に同期した、キャッシュされたコピーを行います。
  • Exchange データ サービス   以下の機能を提供します。
    • メールボックス ユーザーに関連付けられたフォルダを作成、更新、削除、コピー、検索、取得、および移動する機能。フォルダに含まれているアイテムを検索することもできます。
    • Exchange データ ストアへのアクセス。クライアント アプリケーションでは、Exchange データ サービスの Web サービスを使用して、アイテムの作成、更新、削除、コピー、取得、移動、および送信を行うことができます。
    • あいまいな名前の解決。
    • 配布リストのメンバを返す機能。
    • Exchange ストアの添付ファイルへのアクセス。

Exchange Web サービスの使用方法の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange .NET Framework 拡張機能

Exchange .NET Framework 拡張機能は、電子メール メッセージのさまざまな部分へのアクセスや操作を可能にする便利なクラスとデータ構造を備えています。Exchange .NET Framework 拡張機能には、以下の名前空間が含まれています。

  • Microsoft.Exchange.Data.Mime   ストリームおよび DOM による Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) データへのアクセスを可能にします。MIME コンテンツにフィルタを適用することもできます。
  • Microsoft.Exchange.Data.TextConverters   電子メールの本文にカスタム フィルタを適用したり、さまざまな形式 (HTML、RTF、テキストなど) のデータを変換したりできるようにするクラスとデータ構造を備えています。
  • Microsoft.Exchange.Data.iCalendar および Microsoft.Exchange.Data.Tnef   予定、会議、およびイベントの予定表アイテムの読み書きを可能にするクラスとデータ構造を備えています。
  • Microsoft.Exchange.Data.Encoders   電子メール メッセージのエンコードを簡単に変換できるようにするクラスとデータ構造を備えています。

Exchange .NET Framework 拡張機能の使用方法の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

トランスポート エージェント

ソフトウェア開発者は、Exchange 2007 の新しいトランスポート API を使用してトランスポート エージェントを作成することができます。トランスポート エージェントは、エッジ トランスポート サーバーまたはハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされている、Exchange 2007 を実行しているコンピュータにインストールして有効にすることができます。トランスポート エージェントでは、電子メール メッセージがトランスポート サービスを通過している間に、メッセージやその内容にアクセスできます。トランスポート エージェントの詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

Exchange 管理シェル

Exchange Management Shell は、Exchange 2007 組織でサーバーの管理に使用できるコマンド ライン管理インターフェイスです。Exchange Management Shell には、Exchange を管理するアプリケーションの開発に使用されるインターフェイスやオブジェクトが用意されています。Exchange Management Shell の使用法の詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

従来の開発テクノロジ

以下の開発テクノロジは、少なくとも部分的に、Exchange 2007 で提供される開発テクノロジに置き換わりました。

  • Collaboration Data Objects for Exchange 2000 Server (CDOEX)
  • Collaboration Data Objects for Exchange Management (CDOEXM)
  • CDO for Workflow (CDOWF)
  • MAPI
  • Exchange OLE DB (ExOLEDB) provider
  • Web Distributed Authoring and Versioning (WebDAV)
  • Exchange ストア イベント シンク

Exchange の従来の開発テクノロジの詳細については、Microsoft Exchange Server 2007 SDK に関するページを参照してください (このサイトは英語の場合があります)。

CDOEX

CDOEX は、メッセージング アプリケーションの開発に使用されます。メッセージングを使用して以下の送信や処理を行うアプリケーションで使用されます。

  • 電子メール
  • 予定表と連絡先の情報
  • メールボックスとパブリック フォルダへのアクセス
note注 :
CDOEX は、Microsoft Exchange がインストールされているコンピュータでのみ実行できます。

CDOEX は、Exchange 2007 ではあまり使用されなくなっています。新しいメッセージング アプリケーションについては Exchange Web サービスを使用して開発し、既存のアプリケーションについては可能であれば移行するようお勧めします。

CDOEXM

CDOEXM は、Exchange 2003 ストアを管理するアプリケーションの開発に使用されていました。CDOEXM は、Exchange 2007 では使用できません。Exchange Management Shell に置き換わりました。CDOEXM を使用して開発した既存のアプリケーションで Exchange 2007 サーバーを管理することはできません。

CDOWF

CDOWF は、Exchange ストアを使用してワークフローを作成および管理するアプリケーションの開発に使用されます。CDOWF は、Exchange 2007 では使用できません。ワークフローの自動化やオーケストレーションを必要とするアプリケーションは、Windows Workflow Foundation を使用して実装する必要があります。Exchange のワークフロー機能を必要とするアプリケーションを保持するには Exchange 2003 サーバーを組織に残しておく必要があるため、可能であればワークフロー アプリケーションの移行を検討することをお勧めします。

MAPI

MAPI は、パブリック ストアやプライベート ストアのアイテムやフォルダにアクセスするアプリケーションの開発に使用されます。MAPI は Exchange 2007 でもサポートされています。新しいアプリケーションについては Exchange Web サービスを使用して開発し、既存のアプリケーションについては可能であれば移行するようお勧めします。

ExOLEDB

ExOLEDB provider は、メッセージング アプリケーションの開発に使用されます。プログラマが、OLE DB と ActiveX Data Objects (ADO) を使用して Exchange store にアクセスするために使用します。ストアのアイテムへのアクセスには、Structured Query Language (SQL) クエリが使用されます。

note注 :
ExOLEDB は、リモートで使用できません。

ExOLEDB は、Exchange 2007 ではあまり使用されなくなっています。新しいメッセージング アプリケーションについては Exchange Web サービスを使用して開発し、既存のアプリケーションについては可能であれば移行するようお勧めします。

WebDAV

WebDAV は、メッセージング アプリケーションの開発に使用されます。WebDAV を使用すると、Exchange store のフォルダ、アイテム、およびアイテムのプロパティにアクセスできます。WebDAV では、Exchange へのリモート アクセスが可能です。WebDAV は、Exchange 2007 ではあまり使用されなくなっています。新しいメッセージング アプリケーションについては Exchange Web サービスを使用して開発し、既存のアプリケーションについては可能であれば移行するようお勧めします。

Exchange ストア イベント シンク

Exchange ストア イベント シンクは、Exchange ストアのイベントに応答するプロシージャの開発に使用されます。このテクノロジの代わりに通知 Web サービスを使用できます。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。